オレンジ色の校舎
「一命は取り止めましたが、まだ意識は戻っていません。ですから目を覚ましたらお呼びください。それまでは、お父さんの傍にいてくださいね」
医師と看護師がいなくなった後、イスに座ったあたし達。
「なぁ…生きてるよな?」
「あ、当たり前じゃんっ。先生も言ってたし」
隣にいる一馬くんのか細い声を聞くと、胸が苦しくなる。
「起きろよ…」
ピッピッ…規則正しい音が病室を駆け巡り、あたしの心に入ってくる。
トシさん、一馬くんが来てるんだよ?早く…起きてください。
「……遥、悪いんだけど外に出てくんねーか?お前、辛いだろ?」
「そんなことないっ」
「俺さ、喉乾いたな」
「はい、どーぞ」
自分の鞄に入っていたお茶を差し出した。
「………」
「…何?このお茶嫌いなの?」
「…いや。でもこれって、間接チューだろ?」
あ、そうだった。飲みかけのお茶だったんだ。何も考えずに渡しちゃっ…