Door

開かずのドア

となりの住民、海斗と仲良くなるのには
そんなに時間はかからなかった。

風邪がよくなってから一緒にごはんを食べに行ったり
時々海斗の家にごはんを差し入れて一緒に食べたり

その度に『ありがと』
ってくしゃくしゃって笑う海斗をただ見ていたくて。

この気持ちはよくわからないけれど
追求もされないし、付き合ってとも言わない。

それはふわっとした空気みたいに優しく私を包んでいた。
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