風に揺蕩う物語
ディオスは予めこの様な手段を取ってくることは想定していた。その上で、イクセン独特の特徴を捉え、この事態を脱する事に成功する。
イクセンの先兵で出てきていた国民はやせ細り過ぎていた。それに防具も藁を紐で縛るだけの簡素なもの。それに引き換えイクセンの本物の兵士は、藁で偽装していても、その奥にはしっかりとした甲冑を身につけている。
それに体躯もしっかりしており、栄養が行き届いている顔つきをしているのだ。
初めこそ混乱しようが、日々厳しい鍛練を積んでいるエストールの王国軍ならそれを見極めることも難しくない。
ギルバートとディオス二人の知略と武勇でその危機を脱すると、兵糧攻めに切り替え、イクセンの兵士が痺れを切らす瞬間を見極める。
そして王国軍の補給と一騎当千の軍編成をした後、一気にイクセンに攻め上がり、イクセンの城内に進入。その日のうちにイクセンの国王を捕縛する事に成功した。
戦が終わり、イクセンの現状を確認していたギルバートとディオスは、その現状を見て愕然とした。
王国軍が殺害した兵士と国民合わせ、大体三千といった所だ。だが実際の死者は1万と2千にも及んでいた。
その裏側にはやはりイクセンの国王の暴挙があった。降伏しようと声明を上げた国民や年老いた老人などを国王の命令で次々と処刑していたのだ。
前者の理由は反乱因子の抹殺。後者の理由は数少ない食糧確保の為の犠牲だった。
犠牲はそれだけでは終わらない。戦が劣性に赴いた原因が国民の体たらくと兵糧不足だと言い出した国王は、文官達を次々と手にかけていった。
戦が終息した現在。生き残っている文官は、逃げおおせていた数人だけで、100人もの文官が首を刎ねられ息絶えていた…。
シャロンの両親も当然殺されていた。
その時ディオスはシャロンと巡り合ったのだ。
イクセンの先兵で出てきていた国民はやせ細り過ぎていた。それに防具も藁を紐で縛るだけの簡素なもの。それに引き換えイクセンの本物の兵士は、藁で偽装していても、その奥にはしっかりとした甲冑を身につけている。
それに体躯もしっかりしており、栄養が行き届いている顔つきをしているのだ。
初めこそ混乱しようが、日々厳しい鍛練を積んでいるエストールの王国軍ならそれを見極めることも難しくない。
ギルバートとディオス二人の知略と武勇でその危機を脱すると、兵糧攻めに切り替え、イクセンの兵士が痺れを切らす瞬間を見極める。
そして王国軍の補給と一騎当千の軍編成をした後、一気にイクセンに攻め上がり、イクセンの城内に進入。その日のうちにイクセンの国王を捕縛する事に成功した。
戦が終わり、イクセンの現状を確認していたギルバートとディオスは、その現状を見て愕然とした。
王国軍が殺害した兵士と国民合わせ、大体三千といった所だ。だが実際の死者は1万と2千にも及んでいた。
その裏側にはやはりイクセンの国王の暴挙があった。降伏しようと声明を上げた国民や年老いた老人などを国王の命令で次々と処刑していたのだ。
前者の理由は反乱因子の抹殺。後者の理由は数少ない食糧確保の為の犠牲だった。
犠牲はそれだけでは終わらない。戦が劣性に赴いた原因が国民の体たらくと兵糧不足だと言い出した国王は、文官達を次々と手にかけていった。
戦が終息した現在。生き残っている文官は、逃げおおせていた数人だけで、100人もの文官が首を刎ねられ息絶えていた…。
シャロンの両親も当然殺されていた。
その時ディオスはシャロンと巡り合ったのだ。