six bottle

始まりは…。

6つの伝説…。魔法薬を探す旅。

始まりは薬草に守られた赤子から始まる。


その昔、マンネロウの町は洪水によって沈んだ。数人が生き残り、魔法薬の宝殿は崩壊した。

魔導士が訪れ、水の中に入ると、赤子が魔法の薬草に包まれていた。水の中で息をしている…。いや、薬草から生かされているようだ。
薬草のない場所の遺体は水で膨れ上がり、見るに耐えないものだった。
魔導士は赤子を水中から丘に上げた。

マンネロウは廃れ、失われつつある…。


田舎の小さな歴史書の一文だ…。


鐘の音が響く。
「次回までレポートを提出するように!」

教室から一気にブーイングが聞こえる。


「エルダー!じいさんの使いが来てるぞ!」

「げっ!」
四つ足のドでかい、緑の目をした獣がズンズンと歩いて来た。

「エルダー、主が帰りにラベ崖にある薬草を採ってこいと…。」

「え~…。こないだも行ったのに。」

緑の目がジーとにらんでいる。

「はいはい。わかりました!拒否権はないでしょう!」

この呼び捨てにして!ダルのやつ!じじいのバカ!

緑目のグリズリーは黙って背中を向ける。

「出発!」と叫ぶと紅い鳥が大きな怪鳥に変化する。

「おぃ!レポート一緒にやるんじゃなかったのかよ!」

痩せて背の高い自黒の肌の少年が叫んだ。

ニッコリして
「じゃあセージ代わる?」

青ざめて
「やだよ!ヒューレがいるからいいじゃん!僕とアナじょ無理だよ。」

ラベ崖は切りたった崖であり、猛獣がうようよといる危険な場所。

魔法薬の魔法薬の材料が豊富な場所でもある。

この世界の魔法の源は魔法の薬草から成り立っていた。

伝統を重んじ、由緒正しき魔法薬士が王家に派遣されて有名だったマンネロウ。

今のところ卵達を育て、マンネロウを復興させようと頑張っている。
その中の第一人者…。頑固じじい…。
失敬…。師匠ミールはむちゃくちゃ言ってくる。
「レポート後で見せてね!よろしくぅ!」

サッとヒューレに飛び乗り、ラベ崖に向かった。
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