six bottle

ラベ崖

切り立つ崖っぷちを紅い影が通り過ぎる。

「ヒューレ!あそこまで行って!」

崖下は荒れ狂うラベンサ川…。

指差した先に青い花。魔法薬の基礎に使われる。
颯爽と摘み取り飛び去る。もうすぐ夕暮れ、早くしないと猛獣バタルが現れる。


川を越えて、崖の入口に人影…。

「セージ!どうしたの?」

アナから降りて
籠を見せる。

「じいさんがこれくらい採ってこいと…。おまえも行けッ!てさ。」

ヒューレから降りて青い束を見させる。

籠に詰め込み帰り道…。

フードをかぶって歩く人。紫の犬を連れている。
「なんか怖い。」

アナに二人で乗っていた。夕暮れ…。日が落ちる。

バタバタと音がする。

「なぁ…。なんかマズイ気がする。」

「あたしも…。そう思う!」

叫ぶと同時に護身用の短剣を振りかざす。

ビュッと風を切る音とドサッと黒い小さな獣が落ちる。

「アナ!地面に潜れ!」
素早くアナは地面に隠れて防御し、長い爪でバタルを切り落とす。

「きりがない!」

大群で来るバタルはまるで黒い竜のように向かって来る。獲物は最後血を抜かれ、骨になるまで…。

ヒューレとアナのコンビは撃退して行くが数が多すぎて…。体力がいつまで持つか…。

「セージ!調合した魔法薬なんかある?!」

小瓶が放り投げられる。
「こんなんしかない!」
汗だくで叫ぶ。緑の小瓶の中身を投げ、ヒューレと自分にかかるように魔方陣を描く!

緑の光が強力な炎と化し、バタルを焼きつくす!
「やった!」




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