six bottle

海賊と白い花

*****




シャラン…。シャラン…。




綺麗な鈴の音がする。




白い綺麗なお城が見えた。




「ハン王妃、ガリア王…。この秘薬を…。」





「シーナ!これで娘は救われるのですね…。」





ニッコリと笑った巫…。




魔法薬の瓶を持ち走り出す王妃…。





「ハン!」





普段走るのを見たことがない王は驚いた。





「巫よ恩に着る…。」






長い階段を降りていく。



階段から海が見えていた。
林の中の白い宮殿は綺麗だ。





階段をそれて林の中に入る。





よって来たのは紅い角の獣…。





「おいで…。尊きものよ。」





まだ小さな角は光を帯びていた。





すりよる獣は急に頭をあげると林の中へ消えていく。





今度は小さな獣が…。





「待てって!」




小さな少女がそこにいた…。





「!」





「かわいい。貴女の使い獣?」





かぁと赤くなりながら少女は叫んでいる。





「失礼しました!私は姫の護衛を勤めております…です。巫殿。」






「まぁ、その若さで!」




愛らしい少女に笑いかけた。少女は赤くなる。





「姫様によろしく…。」




そう言って鈴の音が遠ざかって行く。






まって…。まって…。まだ…。





音が消えていく。



変わりに見えたのは。
「大丈夫?」





白い花が見えた。





「頭痛い…。」





「溺れたからかしら?覚えてる?」





回りを見渡すと豪華な装飾に床が動いている。
変なのは檻の中にいること。





「ここ?もしかして海賊船?」






「当たり!」





振り返ると派手な帽子を被った男が立っていた。




「ちなみに俺が助けた…。よってアンタは俺のもの。」





「はい?」





頭痛が酷くなった気がした。





白い花…。じゃなくてかわいい少女が笑った。





「そういうことだ。」





そして置き去り。ずかずかと扉にむかいガチリと鍵の音がして消えた。





「貴女の名前は?私はジャスミン·アブソリ·オレン…。」





「私は…エルダー。」





白い少女は嬉しそうに笑った。






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