執事と共に謎解きを。
「今日は少し寒いわね」


学校指定の制服であるセーラー服。

それに袖を通しながら、彼女は、窓の外を見て呟く。


「さ、これを羽織って」


ふわりと、コートを羽織らせる。

青年に導かれるまま、少女は袖を通した。


「失礼、リボンをお直しします」


青年が、真正面に片膝を立て、胸元に手を伸ばしてくる。


「これで、大丈夫でございます。忘れ物はございませんか」

「ええ、大丈夫」

「では、参りましょう」


二人は、玄関に移動する。
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