Rainy Days


『匡人ってホントに最悪っ…』


まだ言うか…


「お前ほどじゃない」


そう切り替えすと凪は地団太を踏んだ


『~~~っ!!なんでこんな奴と付き合ってんの、私!!』



「それはお前が俺に惚れてるからだろ?」


凪からは胡散臭いと評判の笑みで返してやる


『バカみたい…』


それは自分自身を嘲っているようにも聞こえた


『私の人生で一番の不覚はあんたの女になったことだわ』


凪は後ろを見ずに歩いていく


……お仕置きが必要みたいだな


「家、来いよ」


その細い腕を引く


『……今から?』


凪は顔だけ後ろをむいて、気だるげに問い返す


あの2人もそろそろ帰っただろうしな…



< 36 / 85 >

この作品をシェア

pagetop