ある17歳における不明瞭な愛についての考察



だけど。

これ以上千往に言葉を求めるのは酷だし、なにより俺だって男だ。



もうこれ以上、待たせられない。






「事後報告ではありますが、」


千往と向かい合い、立ち止まるには近すぎる距離で直立した俺の声帯は、思ったよりもきちんと震えてくれた。











「千往、俺────好きだ。お前のこと」












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