ある17歳における不明瞭な愛についての考察




有斗があたしを大切にする理由。

あたしが有斗の「友達」でいようとした理由。




すきだから。





あたしと有斗の謎は、どうやら全部これで説明がつく。



相手が大切だから、たまに遠回りもする。

未来が見えないから、手探りでしか進めない。






だけど


進んでる。





他から見て後ろを向いていたとしても、あたし達が見た方向こそが、あたし達の「前」。




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