あたしの俺様執事様。




「俺のために心配してくれたのに、どなったりして悪かった。俺、余裕ねぇんだわ…」



かすかに震える声で言った。



「あたし、海斗にばっかお世話になりたくない。あたし海斗の彼女だよ…?もっと頼っていいからね。」


「おう。」




あたしは自分の気持ちを
言葉にするのは苦手だから
こんなふうにしかいえないけど
海斗はあたしの心が
伝わったはず。

海斗…あたしは海斗をずっと
支えていくからね?



「弱音吐くなんて、男らしくねぇや。」


そう言いながら砂浜に
ねっころがる海斗。


「弱音吐いてる海斗も…好きだよ?」


…なにいってんだあたしっ!!
こんなときに言うもんじゃ
ないっつーの…。

すると海斗はクスッと笑った。


「可愛いこと言ってんじゃねー、あほ。」


夕日に照らされながら、
海斗の顔もほんのり赤くなった。






あたしたちは寮にもどると
すぐに寝てしまった。


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