あたしの俺様執事様。



部屋の扉をあける。

そこにはソファに座る
海斗の後ろ姿があった。

一日しか離れてないのに
懐かしく感じる。

いますぐとびつきたいよ…
顔が見たいよ…。



「おい、亮太。望ちゃんきたのか…って…え?」


後ろを振り向いて
ばっちしと目があった。

あたしの顔をみて
ビックリする海斗。

でも海斗はすぐに目をそらした。



「いきなりごめん。久しぶり…っていっても一日ぶりだよね。」


そんな冷たい態度とるから
あたしは言おうとしてた
ことが全部とんでしまった。


「どうした…?」


顔は見えないけどね、
いつものやさしい声。

そんな優しい声かけられると…
涙があふれだす。



「んぅー…ヒック。」



「おっおい。いきなり泣くなよ!!」





海斗はあたしの前まで
すぐきて涙をふきとる。

ほら…
やっぱり拭ってくれる。




「あ…あたしねっ。うう…」



言いたいことが
はっきりと言えない。

海斗の優しさに
涙がとまらないよお…


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