キミがすき
「そ、そんなー……」

「ほら、口を動かさないで手を動かす。
早くやれ…。」

反論しようとしたが大兄ちゃんにコツンと軽く頭を突かれた。

な、なんか…さっきまで別人みたいでちょっと怖いって思ってたけど慣れとは…恐ろしい。
なんかムカついてきた。

「なにムスッとしてんだよ。他の教科が良かったか?

例えは……保健とか(笑)」

そう言ってニヤッと意地悪な顔で笑ってこっちをみている。

「こ、この…変態ー!」

「茉央ー?何騒いでるの?」

「ふ、フガッ!?」

お母さんの声が聞こえまたしても口を塞がれている私…。

どうしよう…息、出来ない。

「……黙れ。
大人しくしていろ。」

「勉強くらい静かにしなさいよ、大樹君に悪いわよ。
せっかく教えてくれてるんだから。」

下からお母さんの声が聞こえる。
お母さん…下から叫ばないで部屋まで来て言ってよ。
今…あなたの娘は絶対絶命のピンチを向かえてるのに…。

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