キミがすき
「……はい。」

「じゃあな(笑)」

そういって笑顔で手をふり帰った大兄ちゃん。

「……さて、お風呂入ろーっと。」

「お風呂入ったら“ちゃんと”大樹くんの宿題、やりなさいよ?
あんなイケメンに教えてもらうんだし。お母さんも若ければ狙ったのに…。」

お母さん…お父さんはいいの?…と言おうと思ったけどなんとなく疲れそうだからやめた。

黙ってリビングのドアを開けると廊下の壁に寄り掛かっているお父さん。

いつの間に…帰ってきてたんだぁ。

「おかえり、お父さん。」

笑顔で言うと、

さっきまでクールな顔して寄り掛かっていたお父さんは
パーッと明るくなった。

「あぁ、ただいま茉央♪

……茉愛(マナ)は?」

「お母さんなら…


あ・そ・こ(笑)」

私が答えるとお母さんはビクンと体をびくつかせてお父さんはニヤリと笑った。


「茉愛………?」

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