嬢王と夜王の偽装恋愛
そして沈黙のまま、
おっきいマンションについた。

「ここどこですか?」

「ん?俺んちだけど」

俺んちか。

「ってええ!?」

「なにあわててるんだよ。」

「いや、でも・・」

「そんな、おこちゃまにま
何もしね~っつうの」

「おこちゃまじゃないですけど!」


なんか、ちょっと寂しいじゃん。

相手にされてない感じで・・・。



「ははっ、どーぞ、おこちゃま」

京夜さんは、
そういって助手席のドアをあけてくれた。

「あ、ありがとうございます」


あのときみた、
鋭い目じゃない。
美姫さんを見る目じゃない。

優しい目であたしを見てる。

なんで?


美姫さんのこと
ほんとは好きなんじゃないの?
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