Voice
「何を寝ぼけた事言ってるんだい?
そんな事、どんなに願っても
無理に決まっているだろう。
出来る事なら、
とっくにやってるさ。」
…で、出来たら、やるんだ。
社長は、
机に両肘をついて、手を組んで言った。
「安心しなさい。
それ以前に、
美紀ちゃんが、
両方出るのも不可能な話じゃない。
こっちだって、
ちゃんと考えているんだ
第一、
無理だったら、
こんな話しないだろ?」
前例があるから、
何とも言えない。
今までの社長なら、やりかねない。
でも…。
「どういう事ですか?」
恐る恐るそう聞くと、
社長は、今日の計画を話してくれた。