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16.『星空』の下で…

○16○



辺り一面

日が落ち始めると、

気温も

どんどん下がる訳で。





「さ、寒いっ!」





ロケバスで思わず、そう叫ぶと、





「ホントに寒いわねぇ。

嫌になっちゃう。」





レイミさんが、

私にメイクをしながら、

そう言った。










本番直前。

この後、

私は、スタジオに戻るから、

仮面の下にメイクをしてもらっていた。




「遠夜も美紀も、

風邪引かないように

気を付けてね。」





「だよな。

ドラマの

クランクイン直前に

風邪なんか引いたら、

死活問題だよ。」






レイミさんの話に

頷きながら

遠夜が、苦笑して言った。




うん。

それは、

まずいかも…。




その時、

扉が開いて、

高丘さんが入ってきた。




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