Voice
都会の真ん中。
仕事帰りで
行き交う人を
掻き分けて
無我夢中に走った。
待っていてくれる人がいるから。
私は、
絶対に行かなきゃいけないんだ。
都会のアスファルトを
着なれて無いドレスと
高いヒールの靴で走った。
一分でも、
一秒でも、
早く、
早く。
冷静に考えたら、
周りにいた人達は、
すごく驚いてたと思う。
でも、
そんなのどうでもよかった。
それよりも、間に合いたい。
ピアノを弾きたい。
その気持ちが強くて。
走っている時の事なんて
よく覚えて無かった。
スタジオに着くと、
そこには、
驚いた顔がたくさんあった。
目の前が真っ白になって…。