Voice


「美由を

篤司と西島が取り合う。





うんうん!

ちょっと、

台本とは違うが、


高校生の

初々しさがあって、

それもいいね!」






…いやいや、

白鳥監督。




なんか、

物凄い勘違いしてません?




これ、

演技だと思ってます?!






それに、

取り合うって…。



一体、何を?







「期待してるよ!

本当に!



原作者には、

ドラマに必要なら、

内容変えていいって、

ちゃんと了解を得ているしね!



三人とも、

アドリブOK!!

その調子で

頑張ってね!」







これには、

遠夜も梓も苦笑い。






周りの張り詰めた空気も

一気に和らいだ。



ナイス!白鳥監督!!

微妙だけど、


とりあえず、

一段落かな?






「美紀ちゃん!」





ドキッ!!



振り向くと、

優しく笑う響子さん。





「後で、

一緒にお昼ご飯食べよう?」



「は、はい。是非!」





こ、怖い!


笑顔なのが怖いよ。




これって、

ただ一緒に食べよう

って事じゃないよね…。





一体、

なにを聞かれるんだろう。




変な汗出てきた。





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