Voice

13.覚醒

☆13☆


ベルが、歌い終わると、

スタジオ中の人が、盛大な拍手をした。





私も、譜面が、吹き飛びそうな位、拍手した。






「さて…。

次は、君も入ってみよう!

譜読みの方は、終わったかい?」





監督が、聞いてきた。





私は、もう一度譜面に、目を通して、

立ち上がった。






「…はい。


譜面は、今、すべて覚えました。」





監督は、目を細めて、笑顔で言った。






「なるほど。

この短期間で、すべて覚えたと言い切るか!

素晴らしいほど優秀だ。




…どうやら、君もこの歌が、

気に入ったみたいだな。



じゃあ、君を信じて、

一発目から、本番で行こう!」





監督は、手に持っていたメガホンを、

叩いて言った。







< 38 / 369 >

この作品をシェア

pagetop