Voice

5.梓との喧嘩

♪5♪


今日から、

事務所へ、通うことになった、

私は、迎えに来た車まで、

走っていた。





「美紀!こっちだよ!」






校門の前で、

遠夜が、大きく手を振っていた。






「あ、うん。」










返事をして、

走って行こうとすると、





何やら、

後ろから、凄い地響きがしたので、

振り返った。







「キャー!梓サマー!」








なんと、

後ろから、

女の子達の大群の波が、

押し寄せてきた。





「う、うわぁ!!

なにこれぇ?」







す、すごーい!







「おい!

ボーッと突っ立ってんじゃねー!

波に、飲まれるぞ!!



とっとと、急げ!」







「えっ?!」







突然、耳元で声がして、

腕を引っ張られた。



見ると、

引っ張ってるのは梓で…。






「嫌~!!

梓様が薄汚い女の腕を

引っ張ってる」







「誰よぉ!

あの子!」






「私を連れてって~!」








随分、勝手な事言われてるよ…。









「ってか、

そんなこと、させない!!」








「きゃあ!!」







私が、少し気を抜いた隙に、

一人の女の子が、

私のもう片方の腕を掴んだ!





そこを、すかさず、

梓が、振り払ってくれた。






「ごめん!

俺ら、忙しいんだ。

また、今度にしてくれる?」








女の子は、

ハッと、息を飲むと、

悲しそうに頷いた。







(そして、その後、

すごい形相で、睨まれた。。。)



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