ふたりだけの特別な絆
し、信じられない…。
戸締まりだって、ちゃんとしておいたのに…。
さすがプロ…。
あ、いやいや違う。
関心しているような状況じゃないってば。
どうしよう…。
よりによって、お父さんたちがいない時に泥棒に入られちゃうなんて…。
心拍数の上昇に加え、だんだんと体が震え始めてしまった。
怖い…。
体も固まっちゃって動いてくれないよ…。
でも、ここに居たら直ぐに見つかっちゃうし…
自分の部屋に逃げ込んだ方がいいかもしれない…。
部屋に行けば携帯電話もあるし、誰かに助けを求めることが出来る…。
落ち着け、私…。
こんな時こそ、冷静にならなくちゃ…!
目を閉じて必死に自分に言い聞かせながら、深呼吸をしようとした時…
『…えっ?』
キッチンのドアが開く音と共に、男の人の声が聞こえてきた。