ふたりだけの特別な絆
私は、おそるおそる目を開ける。
すると…目の前には、グレーのワイシャツに黒いジーンズを履いた、背の高い男の人が立っていた。
うそっ…
み、見つかっちゃった…。
目がバッチリと合ってしまい、嫌な汗が背中をつたう。
男の人は、驚いた表情を浮かべながらポカンと私を見つめた。
「お前……」
男の人は低い声で言葉を発すると、ジリッと私との距離を更に縮める。
ビクッ…と思いっきり震えた私の肩に触れようと、男の人が手を伸ばした瞬間……
「きゃーーーーっっ!!!」
私は怖さのあまり、家の外にまで聞こえてしまいそうな大きな叫び声をあげてしまった。