ふたりだけの特別な絆
「俺は出て行かねぇから。引き受けた以上は、宏明おじさんが帰って来るまで陽菜の傍に居させてもらう。」
男の人は、あてていた人差し指で、スッと私の唇をなぞった。
「きゃあっ…!!な、何するんですか!!」
勢いよく後退りをして男の人から離れた私は、部屋の壁にぶつかってしまった。
「すごい反応の仕方だな。」
「あ、当たり前です!こんなこと…されたことないもん…。」
急激に熱くなってしまった唇を両手で覆った。
耳といい、唇といい…
こんなに熱さを感じたのは初めてだよ…。
「へぇ…。ちょっと意外かも。」
「え?」
「いや、何でもない。こっちの話。」
一体…なんだっていうの?
戸惑っていると、男の人は私のところにやって来て、壁に両手をついた。