ふたりだけの特別な絆
「まあ、こうなっちまったのも何かの縁だし、2ヶ月間…仲良くしような?」
縁だなんて思いたくないし、仲良くしたくない…。
不満たっぷりの視線を送っていると、男の人はジリジリと顔を近付けてきた。
「陽菜、返事は?」
吐息がかかるほどの近い距離…。
それに耐えきれず……
「きゃああ!!わ、分かりましたから…、離れて下さい!」
ギュウッと力いっぱい目を瞑りながら、男の人に向かって大声で訴えてしまった。
「今の肯定の言葉…、ちゃんと聞かせてもらったからな?」
直後に聞こえてきたフッという笑い声。
おそるおそる目を開けると、男の人は不敵な笑みを浮かべていた。
こんなの不可抗力だよ…。
パニックになって、思わず本心と裏腹なこと言っちゃったじゃん……。