ふたりだけの特別な絆
「前にスーパーで初めて会った時、課長とは付き合ってるわけじゃない…って、家庭の事情で泊まりに来てるだけだ…って、言ってたよね…?それって、今も…変わらないよね…?」
「えっ、あの…」
水澤さんは、私に少し顔を近付ける。
ジッと見つめる眼差しに戸惑ってしまった。
「あ…。私ってば、次から次へと勝手に話したりして、ごめんなさい…。」
水澤さんは、一歩後ろに下がって私との距離を空ける。
そして苦笑いを浮かべた。
「でも、如月課長と陽菜ちゃんの関係が気になって仕方ないんだ…。この気持ち、抑えることが出来なかったの…。」
切なげな笑顔。
キュッと唇を噛みしめる水澤さんに、胸の騒つきが一層激しくなるのを感じた。
「み、水澤さんって…悠哉さんのこと………」
そこまで私が言い掛けたところで、水澤さんは口を開いた。
「…好き。」