ふたりだけの特別な絆
「えぇっ!!きっ、着替えっ!?」
私の悲鳴にも近い声が部屋に響いた。
どうして、そうなっちゃうの…??
「俺が一緒だと不満?」
「当たり前じゃないですかっ!一人で出来ます!」
「でも、俺が手伝えば…かなり早く着替えられると思うけど?」
「わ、私一人で着替えても、時間は殆ど掛かりません!すぐに終わりますから。」
如月さんに着替えを手伝ってもらうなんて、絶対無理!
断固拒否のオーラを纏いながら主張をすると、如月さんは“分かったよ”と苦笑した。
ふぅ、良かった…。
如月さん…あっさり諦めてくれた…。
ホッと胸を撫で下ろしていると…
「それなら…陽菜がどれだけ早く着替えてキッチンに来るのか、楽しみに待ってるからな。」
如月さんはニヤッと笑みを浮かべながら私を見つめた後、部屋から出て行った。