リフレイン
――…
「水樹ー、ちょっといいか〜?」
いつも通りの特殊部隊オフィス。あたしは司令官に名前を呼ばれた。
「はーい…」
あたしは力無く返事をする。
戸田さんが心配で心配で……。
仕事に身が入らない。
あたしは司令官に続いて司令官室に入る。
中に入ると、司令官はデスクの椅子に座った。
「今日はお前に大事な話がある」
「……?」
大事な話?
「何?」
あたしは真顔になって聞いた。
「……警察庁から…お前にSP(エスピー)にならないかと誘いが来た」
「……SP…?」
SPって…
セキュリティポリスだよね。
あの警察の中でも優秀な者だけが選抜されるっていう…
「え、でもなんでよりによってあたしに…?」
SPなんて大役、あたし以外にも務まる人なんているハズなのに。
「前からお前の噂を聞いていたみたいなんだ。かなり腕の良い人材だと。そこでぜひ水樹に、と言って下さった。」
嘘…
確かにSPには興味はあった。
要人警護をするのが主な仕事。
人を救うには変わりない。
けど…
「まぁとにかくまだ返事はいい。やる気になったら言ってくれ。そうだな…とりあえず2週間考える時間をやる。無理だったらしょうがないがな」
「……分かった…」
あたしは一言だけ返すと、司令官室を出た。
SP…か。
夏兄と同じ仕事だ…
夏兄は『SPは激務だ』っていつも言ってたっけ。
確かにそうだよね。
命を懸けて要人を守るんだもん。
まぁ特殊部隊も激務だけど…
SPは更に危険だよね。