不器用な僕たち
何ともいえない安堵感が包み込んで、涙がポロポロ出てきた。
「涼ちゃん……ごめんなさい……」
「意識が戻ってよかった」
「うん……、うん……」
唯一自由になっている右手で涙を拭いながら、私は何度も頷いた。
涙を拭う私の右手を涼ちゃんがキュッと握り締める。
ゆっくりと近づいてくる涼ちゃんの顔。
私は自然と目を閉じた。
「……涼ちゃん!?」
小さい頃から涼ちゃんが私にくれるキスは、いつもおでこだった。
今だって、もう片方の手で涼ちゃんが私の前髪をかき上げたから、普通にそう思っていた。
それなのに。
涼ちゃんは、キュッと閉じられた私の唇にキスをする。