不器用な僕たち
ライブ会場を後にしたあと、私は大急ぎで家に帰った。
走りすぎたせいなのか。
涼ちゃんに思いを伝えたからなのか。
どちらかは分からないけれど、胸の鼓動はずっと速く鳴り続けて止まない。
疲れてしまって、ゴロリと横になったベッドのうえ。
目を閉じて、昔のことを思い出す。
小さかった頃。
涼ちゃんを好きだと思い始めた頃。
涼ちゃんの彼女になれたこと。
それでもやっぱり忘れられないのは、涼ちゃんと別れたあの日のこと。
あのとき涼ちゃんが言った言葉。
思い出すたびに私の胸は苦しくなる。
――コンコン……