子うさぎのお世話




でも、そうか…。



ハルがそんな《ゴッドハンド》の持ち主だったとは……!



確かに彼はいつも見事な手さばきで魔法のように美味しい料理を作ってくれるけれど



おかげですっかり小食ではなくなってしまった。



時春が作ってくれて、二人向かい合ってする食事が雪兎は大好きだった。



昨日のシチューも絶品だった…と、頭の中で話しがそれた雪兎だったが…



そんな《ゴッドハンド》の持ち主ならぜひお願いするのも手なのかも。



恥ずかしがっているのはもったいないのかも…。



(……よし!)



気合いを入れた雪兎は棗に温かい目で見守られながら、



時春の待つ我が家へと急いだ。



そんな雪兎を見送りながら棗は



「とりあえず塩は贈っといたわよ!がんばれっ、ハル!」



なんて小さくガッツポーズ。










藤間 時春に



この後、……衝撃が訪れる。







< 55 / 197 >

この作品をシェア

pagetop