FLOWER PRINCESS


「あ、それと、父上には何にも言わないよ?」

何も言わない=妃?

そんな方程式が頭にポンッと浮かび上がる。

「ミラは公爵の家か。身分もそう差がないし、大丈夫だろう。」

プルプルと肩が震え始めるミラ。

呼び捨てまでしやがって!

今のミラに、もはや女性という言葉はなかった。

「それに、ミラはキレイだな。俺と並んでも恥ずかしくない。」

「…ふ…け…ぃ…で…。」

「何?嬉しいのか?そうだよな。なんたって妃だぜ?権力使い放題だもんな?」

調子に乗っているのか、どんどんとミラを苛立たせていくジゼルの言葉。

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