FLOWER PRINCESS

「ミラさん、この世界にありえないものはないのよ。

少なくとも、今生きる私たちにとってはね。

さぁ、父上も準備が終わったみたい。

行きましょう。」

ジュリに手を取られて玉座へと向かう。

「ミラ殿、ここを読んでみて。」

王様に渡されたのは何かの板。

周りには花の模様が書かれている。

昔からあるのだろうか、文字のところどころが少し傷によって見にくい部分がある。

「ミラ、信じるんだ。

今から読むことを受け入れるんだ。」

お父さんの言葉に頷き、深呼吸をして読み始めた。

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