《完》17歳の医者 ~天才医者は助手に恋した~
 ふと脳裏によみがえるあの時。

 手術台みたいなところ。

 そこに乗って、エクシリオンは動物にされた――

「その通りだ。」

 エクシリオンの言葉に迷いはない。

 二人に衝撃が走る。

 アルベールの怒りは最高潮。

 ぶつけてもぶつけても、治まらないだろう。

 二人はいつの間にか、エクシリオンを指さし、距離を取っていた。


――私の味方のふりをして、あとで殺すんでしょう。
   アルベールの汚い作戦よ。――

 エクシリオンを信じていたルミナミエ。

 しかし、今はもう、エクシリオンのなにもかもが信じられない。




 
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