鷹の輝き〜少女のココロ〜
色んな視線を感じながら
やっとたどり着いた立派な校門を抜けると
少し行ったところに人が集まっている一角が見えた
どうやらクラス発表の紙を見ているようだ
周りからは
"一緒のクラスだ"とか"離れちゃった"とか言う声が聞こえてくる
何組だろ…
後ろの方からなんとか覗き込み確認する
『芳川 莉衣紗』
よ…よ…
1組の後ろの方から探していく
「ない…?」
普通科の最後のクラスまで見終わったのに『芳川』の文字が見当たらない
「…まさかの?!」
ここまで来て入学できてないパターン!?
と焦る私の目の端に
左の方に離れて設置してあるボードが映った
最後の希みだとでも言うかのように
その場所に飛んで行くと
"Sクラス"の文字
なんとなく今度は上から探していく
徐々に下の方へ視線を向ける
「前崎…峯岸……あったー、芳川莉衣紗」
肩に入っていた力が抜けていくのが分かった