鷹の輝き〜少女のココロ〜
どんどん時間も過ぎているため
校舎の方へ足を向けた
………?
ここは何処?私は誰?
一体どこで間違えたのでしょう…
周りが木、木、木
目的地である校舎があんなに小さく見える
なんだか悲しい現実に直面しているんです
最近は外にあまり出ていなかった為か
自分でも忘れていたこと
私、芳川莉衣紗は"極度"の方向音痴なんです
こんな自分をとても情けなく思いながらどうすることも出来ず、
とりあえず来た道を戻ろうと歩き出した
「今度は…池?」
目の前に広がるのはでっかい池
「もーやだ、家帰りたい」
半泣き状態でその場に座り込み時間を確認する
「あちゃー、入学式始まっちゃうよ」
ため息をこぼし携帯をポケットにしまった