屋敷の主
広い屋敷。

どれぐらい馬を走らせたんだろう。

朝からずっと馬を走らせていたので、リシェナのお尻が痛くなってきた。
ダメよ、休憩しましょうなんて絶対に言えない。

ジェイスの体にしがみつくリシェナは、たくましい背中に惚れ惚れした。若い男性なんて、ルートス以来だった。
あの港町は老人か孤児が多く、貧しい町だった。
沈黙が続く中、リシェナが話しかけた。

< 34 / 70 >

この作品をシェア

pagetop