響け、空に―
「もう…四年ね。」
美咲さんがぽつりとつぶやく。
「そうですね…」
私は美咲さんの方を振り返った。
すると、その手の中には、見覚えのある封筒が…
「もしかして…」
「そう。孝から、『四年後の笑美子へ』ですって。読んであげてくれる?」
「…はい。」
手紙を受け取り、封を切る。
『拝啓 高木笑美子様(四年後の)
この手紙を読んでる年には、お前はもう成人になるな。
てことは、俺が死んでから四年…。きっとお前は、毎年欠かさず墓参りに来てくれているんだろう。
それに、俺の親友の伸も。
もしかしたら、一緒に来てたりな。
ここから書くことは、お前にとっては余計なお世話かもしれない。けど読んでくれ。