意地悪てぃーちゃー

決着のトキ

今、うちは携帯と睨み合っている。


今日連絡するとは言ったものの、何て言えばいいんや~。



しばらくずっと睨み合って、ようやく発信ボタンを押した。


プルプル…って電子音とともに、うちの鼓動もうるさくなる。



もう切ろかなって思った時、奴は電話に出た。



《もしもし…?誰ですか?》


《あっもしもし。北沢です。北沢心です…。》


《えっ…心?なんで番号知ってんの?てかどうした?》



高橋ちゃんはビックリしたような声を上げた。
そりゃそうよな…。


《あぁ。荒木先生から聞いた。大事な話あんねんけど、時間いい?》


《なるほど。いいよ~。てか、俺の話から聞いてくれん?》


《あっうん。わかった。》



一瞬の間が空いて、高橋ちゃんがゆっくりと話し始めた。


《心?俺はお前を突き放した。

いっぱい傷付けた。


今さらかもしれんけど、俺は今でもお前が好きや…。

卒業式に迎えに行っていいか?》


うちはビックリし過ぎて、携帯を落としてもうた。

今さら過ぎるよ…
もううちには・・・・・
< 136 / 280 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop