側にいて…
廉君は指をさした。「今は空雅の家とか忘れろよ」え?心の中見透かされてる…。「思ってないよ。」私は下に顔を向けた。「そぅか。じゃぁ中入れよ」「うん。おじゃまします」「誰もいねぇーよ。両親とも仕事だし空雅はこの時間いねぇーから」「空雅君何時くらいに帰ってくるの?」私が聞くと廉君の顔は険しくなった。「は?やっぱ空雅の事が気になるんだろ。」「別にそういう訳じゃないよ。ただ今日ケンカしちゃったから…」そーだよ。気になってるわけじゃないよ。「ふーん。まぁ俺の部屋こっちだから」廉君はケンカの理由はきかなかった。まぁきいてほしくないけど。「うん」中に入ると広くてベッドがありギターが置いてあった。全体的に物が多くてロックな感じの部屋だった。「ギターやってるの?」「あぁー昔な。今はやってないな。でも好きだけど」得意げに話す廉君が可愛く見えた。「へぇ~。私はギター好きだけどベースもかっこいいかな?」「まじ?俺ベースやっとけばよかったな」ムスっとはぶてる廉君。「廉君かわいい。」「かわいいじゃなくてかっこいいだろ。」ナルシー!でもおもしろい。「自意識過剰だよ」「だってもてるし。こんなにもてたら自覚するだろ?でも肝心な人にもてないみたいだし意味ねぇーよ」ニヤニヤして見つめてくる。「あっそー。」私は目線をそらす。私はベッドに座った。「なぁー。彩夏ちゃんは空雅の事好きなんか?」何?急に?「いや好きとかじゃなくてただの友達だよ。なんで?」「なんで?って俺は彩夏ちゃんの事好きだし」うれしいなんて言えない。素直になりたいのに…。「はは。どーも」私は顔を赤らめた。「おい。ベッドの上で顔照れるって誘ってんの?ばり萌えるんだけど」「え?」気がつくと廉君は横にいた。「俺はいつでもいいけど?」わっ!完全小悪魔だよ。「いや 私はこういうのヤダ。付き合ってもないのに…」煮え切らない関係でこういう事しちゃダメだよね。「じゃぁ俺と付き合えよ」考える時間がほしい。本当の気持ちがまだわかんないから。「考えさせて。まだ気持ちに整理がつかないの」廉君は悲しそうな顔をしたけどまた笑顔をつくっていた。そんな顔しないで
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