側にいて…
入学式
私は あの失恋から1回も恋することなく高校受験を迎えた。勉強で疲れてイライラした時 私の様子を気にして母さんが側に来て「無理しないで」と言った。無理してるのは母さんの方じゃない…。日に日に母さんが疲れていくのはわかる。それはだんだん見た目にも表れてきた。「無理しないで」なんか言えない。母さんはいつも強い人だったから もっと無理しちゃう。 今私にできる事は志望校に受かって安心させること。
そして私は志望校に無事合格した。1番に母さんに報告した。祝福してくれてその日だけは一緒に過ごしてくれた。なれなくて緊張したけど いつもより暖かくて…こんな感情になったのは久しぶりだった。

桜高校入学式
ここかぁ 私が3年間通う学校は。私は1歩門の中へ進んだ。
クラスは1-3だった。教室の入るとみんなワイワイしていて少し安心した。自分の席に座り本を読もうとした時 後ろから声がした。「ねぇねぇ 一緒に話さない?」びっくりして後ろを振り返ると2つ結びをした少し癖っ毛のある背の小さめの女の子が立っていた。「名前何?あたしは中川みなこ。みなこでいいからね♪」 「えっと私は 柏木彩夏(かしわぎさいか)さいかでいいよ」初めての会話になんとなく緊張した。「私も仲間に入れて!みなことさいか?私は佐々木美月(ささきみつき)みつきってよんでね」その子は背のスラっとたかいくて髪はストレートの茶色。一瞬目を引くくらいカワイイ。「わぁ~みんなよろしくね!!」私は 高校での初めての友達に興奮した。それから3人で体育館へ行って いよいよ入学式が始まった。思ってたより早く終わり一安心した。



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