年上王子様とのアリエナイ××②
電話をかけてきたのは榊さんだった。
「こんにちは、榊さん」
「こんにちは」
榊さんとこうして電話をするのは多分数回くらいしかない。
電話口から聞こえる優しい声。
「お元気ですか?」
「はい、榊さんもお元気ですか?」
「元気..なんですかね」
あれ?おかしいな、あたし。
何でだろう
「柚子様?」
「あた、しおかしい、で..すよね」
ぽろぽろ涙が溢れて止まらない。
頬を伝った涙がベッドを汚していく。
やだ、翔さんのベッドなのに。
「あたし..自惚れてました」
「柚子様?」
「お、くさんだから、っ..お世話、しようと、っく思ったのに」
「柚子様今どちらに?」
あたしってなんて子供なんだろう。
奥さんとか言っておきながら
翔さんのお荷物でしかない。
電話口から榊さんが何か言っていたけれど
それに返事をすることなく電話を切ってリビングに向かう。