年上王子様とのアリエナイ××②
朝起きて、
お母さんに心配かけないように笑顔を見せて
学校に行ってみんなと楽しそうにお喋りして。
うちに帰って一人になると泣く。
あたしの生活サイクルはいつの間にか決まっていて。
もう家事をすることも
ご飯を作ることも
もうなくなってしまった。
こんな風にして翔さんへの思いも
簡単に薄れていけばいいのに―――――
いつもと同じように授業を受け終えて帰宅するあたしに
「元気か?」
中村さんが笑顔で駆け寄って来た。
東京に戻ったはずなのに、たまにこうして様子を見に来てくれる人に
「元気ですよ」
笑顔を見せる事は変わらない。
明るく、元気な高島柚子を。
「ちょっとさ、来いよ」
いつもなら
翔さんといたときならきっと答えは決まっていたけれど。
今のあたしはどんな決断を下しても誰にも何も咎められない。
「いいですよ」
あっさりオッケーして案内されるまま車に乗り込む。