ストロベリー革命
 ステフのお掃除セットなんか見た事ない。

「あのホウキとちり取りがないとお掃除出来ないデース!! ……オゥー! 私グッドアイデア思いつきまシター! 天花が暇なら、明日にでも近くのお店で買ってきてくだサーイ」

「明日は暇だけど、あたし一人で町に出れませんよー。電車にも乗った事ないです」

 天花の地元は電車が通っていない。移動手段は自転車もしくは徒歩。

 車もそんなに走っていないのだ。だから天花は電車の乗り方を知らない。

「それなら誰か友達と行くといいデース。都会の町を散策して来るのはどうですカー?」

「わかりましたー。ゆかりは一人で電車に乗れるかなー?」

 お嬢様で一人で起きられないゆかりが、電車に乗れるか不安ではあるが、とりあえずゆかりの元へ行ってみる事にした。

 ゆかりの部屋は確か三階。お金持ちなので、二人部屋に一人で住んでいるのだ。

 三階は本物のお嬢様が多いと聞いた事がある。

 部屋も一般生徒とは異なり、少し大きく造られている。

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