ストロベリー革命
 焼き上がったスイートポテトを見てふと思う。

「一人でこんなに食べられないよねー。……いい事思いついたっ!!」

 すると天花はスイートポテトを弁当箱いっぱいに詰め込んだ。

「明日のお昼ご飯はこれに決定ー」

 料理をしていたらとっくに八時を回っていて、お風呂の時間となっていた。

 大浴場に行くため、着替えを部屋まで取りに帰らなければならない。

 しかし部屋ではひと足先に、直が眠っているはず。

 過去に何回か睡眠の邪魔をしている天花は、起こしてはいけないと慎重に部屋に入った。

 部屋の中を見ると、すでに直は就寝中で布団にくるまっている。

(あたしサンタさんみたーい)

 天花は直の枕元に、出来上がったばかりのスイートポテトを置いて、ついでに着替えも取って、起こさないように部屋を出た。

 部屋から天花がいなくなると、

「……あいつ、俺が六時に寝たって本気で思ったのかな。六時なんて寝れるワケないじゃん」

 直が布団の中から現れた。

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