想い人〜許されないこの想い〜
一気に顔が火照る。


プァン…と電車がホームに入ってきた。

「あ…電車来ちゃいましたね。どうぞ乗ってください!!

俺、この電車には乗れないんで…」


《乗れるわけないでしょー!?》

「ふぅ…

いいです、一本遅らせます。」


「え…?でも…」

“ドアが閉まります。ご注意ください。”


電車のドアが閉まった。

「ほら、閉まっちゃいましたし。

一本遅らせても平気ですから。」


「あ…そうですか。」

さっきまて私達を見ていた人は皆、電車に乗った。


もちろん、先生も。


「…あの、お返事ってまた今度でもいいですか?」

私は田島さんに聞いた。
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