想い人〜許されないこの想い〜
「何言ってるんですか?テスト返すんですよ。」

あなたはキョトン…とした目でクラス中を見回した。

でもそれ以上に私達の方がキョトン…だった。
だってあなたにはまだ、教わっていなかったから。



「先生…クラス間違えてませんか?」

そう言ったのは私……ではなく、クラスの中心的存在の子。

「へ?」


「『へ?』って…。ここは中二Aですよ?」

その子がそう言うとあなたは教室から顔を出して、クラスを確認した。


「あ…本当だ。」
そう呟いたあなたは耳まで赤くしながら急いで教壇の上を片付け、

一礼してからそそくさと教室を出ていった。


その後、中二Aで大爆笑が起こったのは言うまでもない…。
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