ＸＯ醤
黒龍の一団はまるで一国の軍隊のような重装備で国道を走っていた。
もちろん道路は封鎖してある。いよいよ白鳥との全面衝突である。

その頃、シュウジは、ピッキングをしていた。

むろん脱出するためだ。

だが中々開かない。

焦りで手元が狂う。

シュウジは苛立っていた

そして、黒龍の一団は白鳥のアジトへと到着。

待ち構えるように白鳥の兵士たちが、ずらりと出迎えていた。

決戦の火蓋が切っておとされた。

先制したのは黒龍、の戦車隊の爆撃。それを機に、激しい戦闘がはじまった。しかし、ジェイドの姿はまだない。奥の方にいるのだろうか。

そのころ、シュウジはやっとの思いで鍵をあけ外にでた。

「まずはスラムの様子を見にいくか」

シュウジは渡り廊下の監視の目を盗み非常階段から外へ出た。運よく、そこにバイクが並べてあったので、一番排気量が大きく車体も大きいバイクにまたがり、スラム街へ向かった。

スラムにつくなり、シュウジは目を疑った。あちらこちらの建物は破損し、街は荒れ果てていた。

そこにミキがうずくまっていた。

「どうしたんだミキ、このありさまは！」

「えぇーん、シュウちゃーん、白鳥の奴らがー」

「落ち着け、ミキ、ゆっくりでいいから説明してくれ」

「今日朝市の時間帯に、白鳥が街に攻撃して、みんな殺されちゃったの」

「お前は無事だったのは何故だ？」

「食堂のおっちゃんが地下室に隠してくれたの」

「そうか」

そう言うと、シュウジは男の顔つきになり、バイクにまたがり、

「お前はどっかに隠れてろ、すぐ戻る」

とだけ言って、戦地へ向かった。
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