XO醤
黒龍対白鳥の戦争も佳境を迎えていた。圧倒的戦力で雑魚はほとんど片付けた黒龍であるが、やはりジェイドと親衛隊の魔族たちに戦力を削り取られていた。

内藤は、意を決して、ジェイドに勝負を仕掛けた!

「ジェイド、勝負だ!」

「ふんっ小賢しい蠅め」

内藤は、自動小銃で、ジェイドに弾丸を食らわした。

「我に銃弾は効かぬ、ぐっ、ぐふっ!」

「ふっ、油断したな、お前の弱点は銀、これはすべて銀の銃弾なんだよ」

内藤はリロードすると、なおも執拗にジェイドにむけ発砲した。

「ぐわぁー」

さすがのジェイドも苦しそうにうめき声をあげている。

勝った、そう思った瞬間、ジェイドは自分の腕をのばし、内藤の自動小銃を奪った。

「よくもいたぶってくれたな、これからお前を地獄より辛い目に遭わせてやろう」

内藤の残りの武器はリボルバー一丁に銀の弾丸、12発、そして、いざという時の為の体にまきつけたダイナマイトのみ。

ジェイドはもの凄い勢いで剣をふるう、剣には闘気がみちていて、よけているのに、切り傷がつくほどである。

内藤はリボルバーで応戦しつつも最終手段のことを考えていた。自爆である。覚悟は決まっていた。

そして銀の銃弾が、残り一発になった。

「ナイトウ、年貢のおさめ時だな」

ジェイドが不気味に微笑む。

内藤はぼそりとつぶやいた。

「ありがとう、ぼっちゃん、ありがとうみんな」

そう言うと内藤はジェイドへと駆け寄り、一発発砲、たじろいだすきにジェイドを羽交い締めにした。そして。

「さよなら、ぼっちゃん、あなたにおつかえできて幸せでした」

「BURRN!」

内藤はジェイドもろとも自爆した。

しかし、ジェイドは、ボロボロになりながら生きていた。

「ふははははっ!勝ったこれでニュートーキョーシティは我等のものだ!」

と、歓喜している隙に何物かが、ジェイドのこめかみに銃口をあてた。

「なっ、貴様」

俯きながら銃をむけた男、それは、シュウジだった。
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