ハッピー・クルージング~海でみつけた、愛のかけら~
何だか、すっかりコウさんのペースにはまっている。
女の子の扱いに慣れているって感じ、だよね?
悪い人ではないみたいだけど、ちょっと心配なので、探りをいれてみる。
「コウさんって、どんなお仕事をされているんですか?」
一瞬、間があった気がしたけれど、さらりとこう言われた。
「一応大手企業の、中間管理職ってヤツ。
上からは作業効率アップだの、顧客満足度を上げろだのって言われて。
下からは負担の軽減を要求されて、クレーム処理をそのまんま回されちゃったりしてさ。
でも、好きで選んだ仕事だし、やりがいはあるから楽しいよ。
……裕香ちゃんはもう、就職先決まってるんだろ?」
そっか、菫が大学4年だって知っているから、私も同じだと思ってるよね?
「内定を頂きましたけれど……本当にここで良かったのかなって、少し悩んでいるんです」
コウさんが、ちょっとだけ厳しい顔をした。
中間管理職のコウさんにとっては、入社前からこんな事言ってる大学生は、甘っちょろいと思われて当然なのかも。
でも……。